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  05 ,2017

里山の野鳥歳時記


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Gabacho

Author:Gabacho
  
◆ 野鳥の歳時記へ、ようこそ!
◆ 週末の探鳥散策の記録です。
◆ 2011年1月2日~7年目
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Category: 野鳥写真

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ホトトギス
新緑のなかのホトトギス。

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和名: 杜鵑
英名: Lesser Cuckoo
学名 : Cuculus poliocephalus


この写真は3週間ほど前に撮影したものですが、先週末にも出かけ先で、大きな声で鳴きながら飛びまわるホトトギスを見かけました。本当に大きな声で良く鳴きます。なぜこんなに大きな声で飛びながら鳴くのか、不思議に思っていました。たまたま読んでいた随筆「疑問と空間」のなかに、鳴きながら飛びまわるホトトギスのことが書かれていました。著者は寺田寅彦です。

「疑問と空間」の最初が「ほとゝぎすの啼聲」です。ホトトギスが鳴きながら飛びまわるのは求愛のためではないと思った氏は、「この鳴聲の意味を色々考へてゐたときにふと思ひ浮んだ一つの可能性は、この鳥がこの特異な啼音を立てゝ、さうしてその音波が地面や山腹から反射して來る反響を利用して、所謂「反響測深法」(echo-sounding)を行つてゐるのではないかといふことである。」と、物理学者らしい視点でその行動の意味を推察しています。単なる妄想と謙遜しながらも、以下のようにこの推察は続きます。

「自分の目測した處では時鳥の飛ぶのは低くて地上約百米か高くて二百米のところであるらしく見えた。假りに百七十米程度とすると自分の聲が地上で反射されて再び自分の處へ歸つて來るのに約一秒かゝる。ところが面白いことには「テッペンカケタカ」と一囘啼くに要する時間が略二秒程度である。それで第一聲の前半の反響が略その第一聲の後半と重なり合つて鳥の耳に到着する勘定である。從つて鳥の地上高度によつて第一聲前半の反響とその後半とが色々の位相で重なり合つて來る。それで、もしも鳥が反響に對して十分鋭敏な聽覺をもつて居るとしたら、その反響の聽覺と自分の聲の聽覺との干渉によつて二つの位相次第でいろいろちがつた感覺を受取ることは可能である。或は又反響は自分の聲と同じ音程音色をもつてゐるから、それが發聲器官に微弱ながらも共鳴を起し、それが一種特異な感覺を生ずるといふことも可能である。」

コウモリやクジラと同じようにecho-soundingをしているとしたら、飛びながら”テッペンカケタカ”と大きな声で鳴くホトトギスの姿にも納得がいきます。「疑問と空間」は昭和9年に書かれた随筆です。旧字体の資料を引用してみました。

テーマ : 野鳥の写真    ジャンル : 写真